愛用してるもの、と言われて一番に思い浮かべるのがシャーペンだ。ほかのものが欲しくなって浮気したこともあるけれど、かれこれ10年ほど同じものを使い続けている。
パイロットのS3、0.5㎜の芯。春先の空みたいな黄色みの少ないライトブルーは確か限定カラーだった。中学生になったときに、自分で選んで買ったのは覚えている。
中学生だった頃はお小遣いをほとんど文房具と本に変えていて、シャーペンだけでも10本は持っていた。カラーペンも集めていて、カラフルなノートが命だった。
当時東大ノートが話題になっていたのもあって(父親が買ってきたので家にあった)『綺麗なノート』を取るのに必死だった。おかけで筆箱はぱんぱんだった。
高校に上がった頃からだんだんと筆箱の単純化が進んできたように思う。
大学生になった今は、ノートを取るスピードを何より重視しているから、ジェットストリームの3色ボールペンとS3とマイルドライナーのグレーしか筆箱に入っていない。シンプルになったものだ。
他に愛用してるものといえばiPhoneの純正イヤホンだろうか。
そこまで音にこだわりがあるわけではないので、ほかのイヤホンを使おうと思ったことが無い。
というかイヤホンは選択肢が多い割に値段もピンキリだし、試供品が無いものもあるから他のものに変えづらい。
洗濯機で一回ぐらい洗ってしまってもなんとか使い続けられるタフさも脳筋の私にはちょうど合ってる気がする。
あとはUNIQLOのウィメンズボクサーパンツ。
これはもうこれ以外考えられない。これを履いてからボクサー以外の形のパンツは履けなくなった。もう何枚リピートしたか分からない。
足の付け根にゴムが食い込まないのがポイントだ。
書き連ねていて思ったが、私は物持ちがいいと言えば聞こえはいいが、本当は新しくものを買うのが面倒なのではないだろうか。ものを増やすのには抵抗がないのにだ。買い物下手なんだろうか。
分かった。
お金が食べ物に消えているから、他に使えていないんだ。
瓶のザーサイや、ポテチ、マックのハンバーガー。甘いものだと、セブンの牛乳寒天とか明治のチョコレート効果80%……。愛用しているものより、よく買ってしまう食べ物の方が枚挙に暇がないし早く思いつく。
これはこれで楽しいものではあるんだけれど、憧れていた『オトナ感』は薄い。
美味しいものを美味しく、好きなときに食べるのがモットーの私にはちょっと遠い道のりかもしれないけど、愛用するものが増えるような、『ていねいな暮らしをするオトナ』を目指してみるのもいいかもしれない。